木製オーダーで飛距離を考えるなら…結論から言ってしまえば、今江モデルは良き選択肢だと思います。
太い打球部(65.5mm)、細いグリップ(23.0mm)、小さく薄いグリップエンドとトップバランスになる要素をこれでもかと揃えてます。
ちゃんと振れるという前提条件のもと、これと言った特徴のない形状の木製バットよりは飛距離は出るでしょう。
個人的な感想ではありますが打球部もいわゆるビール瓶型で外野フライを飛ばしやすいゾーンが広く、やはり長距離を意識するならプラスになる要素を持っているバットです。
さらにヘッドはほぼ直角カットで先端に重さを追加。
ナイキの福浦モデルをアレンジしたミズノの茂木モデルなんかもですが、直角カットくり抜きなしのヘッドは本当に強力です。
例えばミズノの城島モデルなどがっつりトップバランスの直角カットで引っ掛けると打感も打球速度もやはりくりぬきアリとは全く違うものになると認識しています。
しかし、飛距離のみを追求するとなるとこのビール瓶型が少し厄介。
平行部分が手元に向かって広まる都合上、ヘッドの体積が増えて体感重量は重くはなるもののバランス自体は手元に寄ります。
外野フライこそ簡単に打てれど、最長飛距離となるとV字型のバットの方が上になる可能性もあると考えます。
ここは完全に個人差です。
バットをしならせる感覚、ヘッドを走らせる感覚を重視するならV字型がおススメ、しなりよりヘッドをシンプルにぶつける感覚を重視するならビール瓶型がおススメです。
バットの最先端から重心の位置が25cmほどになると、かなりのトップバランスと言えるでしょう。
V字型はこれにかなり近づきますが、ビール瓶型ではまず不可能です。
何年か前ならミズノの和田モデルを推すのですが惜しくも廃盤。今のミズノでは特徴的なのは松井モデルくらいでしょうか。
アシックスの大谷モデルもなかなかにヘビーなバットと聞いております。
国内メーカーに拘らないなら、おススメはオールドヒッコリーのオーダー。
木材のレベルが違います。音が違います。
MLBでのシェアを見てもその反発力は文句ナシ。
そして飛距離を求めるならおススメはAJ25。
オールドヒッコリーの高反発に加え極細グリップにV字形状、さらに最長89cmまでのリーチが魅力的です。
この89cmと言うのが肝要で、とにかく飛び方が変わってきます。
良くも悪くもスイングやバッティングが変わってしまいますが、その代償と引き換えの運動エネルギーを持っています。
オールドヒッコリーは700g台にこそできませんが、800g前半でも日本の軟式用のようにヘッドをくりぬかないためトップバランスを損なわず打感も良好です。
まとめますと、ビール瓶型が好みなら今江モデルは大手国内メーカーではほぼ最良の選択肢と考えます。
V字型が好み、またはさらに純粋な飛距離のみを追求するならオールドヒッコリーAJ25が長くできる分だけ、今江モデルの上を行くと思います。
まだ先を木製で目指すとなれば、木製バットオーダー専門のメーカーさんと相談し、さらなるトップバランスかつ長尺バットを作る他はないかと。